突然ですが、皆さんは記憶力がいい方ですか?今回は瞬間的な記憶に関わるマジカルナンバーについてです。この記事では、マジカルナンバーがどういう所で使われているか、自分が使うにはどうすればいいのか具体例を交えて紹介します。
「マジカルナンバー」という知識が、仕事や普段の生活でも使える知恵にまでなりますので是非最後までお読み下さい。
目次
マジカルナンバー7±2(ミラーの法則)とは
そもそもマジカルナンバーって何?という方のために少しだけ説明しますと、
マジカルナンバーとは、「人間が瞬間的に記憶できる情報の数」です!

1956年のミラー教授の発表では7±2個(5~9個)の情報を瞬間的に記憶出来るという事でしたが、2001年には「いやいや、そんなに覚えられないよ!」とネルソン・コーワン教授が4±1個(3~5個)説を発表しています。



マジカルナンバーはチャンクの数
ここで一つ覚えておいて欲しい事があります!それは、情報はチャンクと呼ばれる塊で記憶されるという事です。

例えば、僕の名前「Hiro」は1つの情報の塊(チャンク)です。しかし、これが、「H」「i」「r」「o」と意味のないアルファベットだと4つの情報になります。
つまり、アルファベット4つの情報を、1つの情報の塊として記憶するのです。


マジカルナンバー7±2の具体例
マジカルナンバーの活用法の前にいくつか具体例を紹介します。
ジャムの法則
ある有名な実験で、「ジャムの法則」というのがあります。シーナ・アイエンガー教授がスーパーで行った実験で、特設コーナーにジャムを6種類置いた場合と24種類置いた場合で売上に差が出るのか調べました。
結果はなんと!
6種類置いた方が売上が良かったのです。
人間はマジカルナンバー以上の情報量があると脳が処理しきれないので、思考停止して選べなくなってしまうのです!

日常に潜むマジカルナンバー


例えば、本で言えば「7つの習慣(著者:スティーブン・R・コビー)」とか、映画なら「7人の侍」、されには宗教などでも「7つの大罪」など7が入っている物はかなり多いです。
これはマジカルナンバーを昔から人が知ってか知らずか使ってきている証拠です。

逆に「1つの習慣」ならインパクトに欠けますよね。
「1つの習慣」は「そんなに少なくて効果あるの?」ってなるね。

他にもインターネットサイトだったり、色々なところでマジカルナンバーが使われています。
マジカルナンバー7±2の活用法
マジカルナンバーが無意識にもたらす影響は何となくわかっていただけたらと思いますので、今度は実際に日常生活や仕事で活用法する方法を説明します。
マジカルナンバーは瞬間的な記憶出来る情報の数ですが、この瞬間的な記憶は日常生活や仕事、スポーツでも凄く重要です!
ワーキングメモリといわれる能力があります。ワーキングメモリは瞬間的に記憶・処理できる能力です。
メモ
- マジカルナンバーは、瞬間的に記憶出来る情報の数
- ワーキングメモリは、瞬間的に記憶・処理する能力

このワーキングメモリは、情報をまとめる能力や、頭の回転、さらには運動などに密接に関係します。
例えば、サッカーでパスする時に、「ボールの位置」を記憶して、「味方の位置」を記憶して、「敵の位置」を記憶して適切な位置にパスを出します。この時にマジカルナンバーが3の人は、敵が2人来たら情報が処理しきれなくなってしまいます。


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情報のチャンク化

先に説明しましたが情報は塊(チャンク)で覚えられます。なのでさっきのサッカーの話なら、「敵Aの位置」と「敵Bの位置」を単体としてとらえないで、1つの「敵の位置」として捉えられれば、マジカルナンバーが少なくても脳の情報処理が上手くいきます。
日常生活で例えると、夕飯の買い物で「カレーの材料」と「油」と「味噌」を買いに行く時に、「お肉」「玉ねぎ」「人参」「ジャガイモ」「カレールー」と覚えるより、「カレーの材料」と1つのチャンクで覚えた方が容量が空くので、きらしていた「油」だったり「お味噌」だったりを買い忘れなくなるのです。


面倒くさい人は飛ばして次に読み進めてくださいね(笑)
チャンク化体感問題
- 「お肉」「玉ねぎ」「人参」「ジャガイモ」「しらたき」「みりん」「醤油」「調理酒」「ほんだし」と覚えながら75×4を解いてください。
- 「肉じゃがの材料」と覚えながら85×4を解いてみてください。



とりあえず、まとめられる情報は1つのチャンクとしてまとめて覚えてしまった方が、脳に余裕ができるのです。
ビジネスでの活用法
マジカルナンバーをビジネスで活用する際のポイントは「印象の操作」と「情報を伝える」の2点です。

マジカルナンバーは記憶出来る数なので、それより多い情報は覚えられないけど多く感じます。またマジカルナンバーに余裕で収まる数なら少なく感じます。
例えば、自動お掃除ロボットを売り込みたいとします。
メリット
- 自動なので掃除の手間がかかりません
- ゴミも自動で回収します
- 充電も自動で行います
- 最新機能で角まで掃除します
- 掃除の時間が空くのです優雅なひと時を過ごせます
- 常に掃除してくれるのでいつでも綺麗
- 小さな段差なら越えて掃除してくれます
- 範囲指定も出来て、使いたい場所も選べます
- スマホと連動して、外出先でも掃除ができます
デメリット
- 荷物が床に置いてある所は残念ながら掃除出来ません


実はそう単純な物でもないのです。次は「情報を伝える」というポイントについてですが、
情報を伝える例1
- 自動で充電、掃除、ゴミ回収をしてくれます
- 常に綺麗な空間で空いた掃除の時間で優雅なひと時を過ごしませんか
情報を伝える例2
- 自動なので掃除の手間がかかりません
- ゴミも自動で回収します
- 充電も自動で行います
- 最新機能で角まで掃除します
- 掃除の時間が空くのです優雅なひと時を過ごせます
- 常に掃除してくれるのでいつでも綺麗
- 小さな段差なら越えて掃除してくれます
- 範囲指定も出来て、使いたい場所も選べます
- スマホと連動して、外出先でも掃除ができます


商品を売ったり、何か選択肢を作る場合でもマジカルナンバーの数を意識して少なめの選択肢にした方が選んでくれるようになります。
↓マルチタスクもマジカルナンバーを圧迫します↓
まとめ
マジカルナンバーまとめ
- マジカルナンバーは瞬間的に記憶出来る情報の数
- マジカルナンバーは諸説あるが、3~9個
- 情報はチャンク(塊)で記憶される
- マジカルナンバーは、「チャンク化」、「印象の操作」、「伝える」で活用できる
マジカルナンバーという知識と応用する知恵をご覧いただきました。後は活用するかしないかはあなた次第です。
マジカルナンバーを普段の生活や、仕事の場で上手く活用すれば人生にも良い変化が起きますので、是非活用してみて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございます。